最終章
下之町の掛け布団を購入し、栄町太鼓台が完成しました。栄町も大人太鼓台を持とうと活動を始め一年が経過した九月下旬の夕方でした。まさに「夢に向かって」に間違いない事柄の数々を文章に残しました。
栄町太鼓台は私の息子が生まれた年に初めて建設されました。息子は栄町に大人太鼓台があるのが当たり前に育ちました。小学生になる頃の祭り前、大人太鼓台を所有していない町の息子の友人達が息子の周りに集まり始めます。彼等は息子に言います。「太鼓乗せてな。」
当初、栄町太鼓台の建設に携わった人達も運行から少しずつ離れ始めました。一昔前、夢と希望を持って頑張った人達も歳をとったのです。私もそうです。当時の熱い情熱を今、何に求められるでしょうか?
「ありがとう、川之江に祭りあって、ほんで、太鼓あったけんわしら頑張れたんじゃなあ。」
この物語の終わりに、栄町太鼓台が永久に維持されていく事を切に願います。
その後の栄町太鼓台の軌跡
平成8年 八つ房新調
平成9年 四つ房新調
平成11年 四つ幕新調(新古品購入)
平成13年 掛布団新調(金糸張替え)
平成14年 掛布団改善
平成15年 唐木新調(栄町京都在住宮大工)
平成18年 布団締め新調